売れに売れているNewsPicks本「お金2.0」
タイムバンクを運営しているメタップス 佐藤航陽さんの本です。
お金2.0 メタップス 佐藤航陽
NewsPicksアカデミア講義内容の中でも価値について議論がありましたが、価値とは何か?についてもっと掘り下げている本です。
価値とは何か?を考える本
現代の思想家、哲学家と言われている佐藤さん、本の内容も概念的でした。
読みやすくはないけど、読みにくくもない。
多分普通に書いたら、とっても難しくてまったく読めない内容だと思います。
歴史を紐解いて現代を説明し、歴史から未来を予測しています。
難しい内容をわかりやすく書いてくれている本、読むと価値観が変わります!!
未来の方向性を決める、3つのベクトル
佐藤さんが過去から読み解いた、未来の方向性を決める3つのベクトル。
それは、お金、感情、テクノロジー。
引っ張る力はお金が一番強く、次に感情、最後がテクノロジーの順ですが、必ず3つのベクトルが揃っていないと現実ではうまく機能しない、とのこと。
そして、テクノロジーの変化は線でとらえることが大切。
現在の社会システムを例にとると、
- どんな課題を解決するために作られたものなのか、「原理」を正しく理解する
- 最新のテクノロジーはそこにどのような変化を起こすのか、1つの「現象」として理解する
という、そもそもと現在をつなぎ、現在から未来を予測する、という考え方です。
価値ビジネスが社会構造を変える
最近、個人と個人をネットで繋いだり、個人の価値を売買するビジネスが出てきました。
メタップスのタイムバンク
人の時間の売買システム。
アプリを見てみたら、株式市場みたいになっていてビックリ(°_°)!
一見の価値はあります!!
単純に誰かの時間を買ったり、自分の時間を売るだけではなく、モノの売買にも使えるようにしたいそうです。
何かをお店で買う時に自分の時間で支払って、その時間をお店が売って利益を得る、みたいに。
自分の時間=価値がお金に直結する、自分に価値があると思っていない私はゾッとしました…
シェアリングエコノミー
UBER、Airbnb、メルカリ…個人と個人をネットで繋いだ例ですね。
このシステムがあると、今は情報を持っていることで価値がある集中権力者の価値は、やがて価値がなくなることを意味します。
今後30年の新たなテクノロジーは、産業革命以降200年間変わっていなかった社会構造を変える、大きなインパクトを与えるでしょう、と佐藤さんは読んでいます。
価値の移り変わりの受け入れられやすさ
新しいネットワークは新興国で流行りやすい、これは勝間さんとちきりんさんの新春対談でも同じことを言っていました。
何もないところは整備しやすい、整備されたら拡散されやすい。
だから、新しいことは新興国で流行るのです。
例えば中国はお金を使わずスマホ決済がメインの支払い方法。
今はシリコンバレーより上海の方が進んでいる。
すなわち、今までや既存に固執していたら、新しい価値を受け入れられませんということ。
個人に落とし込んでも同じことが言えますね…
お金から、お金では買えない価値経済へ
お金が尊ばれていたのは、お金に価値があったから。様々な価値をお金にすれば、相対比較ができて便利だったというのもあると思います。
でも今、お金の価値そのものが下がり続けている。
例えば、ベーシックインカムが導入されると、お金の価値はますます下がる。
それは、お金は生きるために必要ではなく、あればいいものになるからです。
お金の価値が下がると、増やすことが難しい、お金では買えないものの価値が上がっていく。
価値とは、信頼、情報、希少性、独自性など、他で代替できないことを意味します。
すなわち、価値を最大化しておけば、色々な方法で好きなタイミングで他の価値と交換できるようになります。
自分の価値を最大化する、これって既存の枠組みからはみ出ることを意味すると思いました。
めちゃめちゃ不安になりました…
個人の価値については、次の記事で。