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読書レビュー NewsPicks本 お金2.0 新しい経済のルールと生き方 ②

前の記事では、社会から見た価値についてまとめました。
この記事では、個人と価値についてです。

個人の価値を高める、とは?

そもそも価値って何なの?という観点から、3つに分類されています。
① スキル・経験のような実用性としての価値
② 共感や好意のような内面的な価値
③ 信頼・人脈のような繫がりとしての社会的な価値

これらの価値の中で個人の価値として、その人でなければ提供できない独自性が価値につながりやすいと書かれています。
独創性、オリジナリティ、個性などがそれにあたります。

例えば、今勤務している会社を退社した時に、自分の人材としての価値が高まっているのか?
これを基準に考えると、世の中の年収や人気とは全く違う優先順位が見えてくるのだそうです。

今の労働が自分の価値を高める活動と一致しているか?常に自問自答しながら働きなさい、ということです。

逆に、既存のメインストリームの経済から外れてしまった人にも活躍のチャンスが増えます。
今までは企業勤めで偉くなって稼ぐのが主流。
だけど今もこれからも、会社という枠にとらわれず価値のある人は活躍できるようになる。

選択肢が膨大になり、多様な価値提供の仕方、多様な生き方が生まれるのです。

人生の意義を持つことが「価値」になった世代

この部分、一番印象に残った内容です。
というのも、会社の50代以上の人と話す時に最も違和感がある内容が、ここで解決できたから。

オジサマたちの働くモチベーションは「偉くなりたい」「稼ぎたい」。
これを私に語ってくるのです。
でも私はそういう「欲」がない。
価値観の違いを強烈に感じていました。

このことを本で説明されています。

高度経済成長を経験した年代の欲望はシンプルで、欠けているものを満たしたいという、強烈な上昇志向。
もっと豊かになりたい、お金が欲しい、美味しいものが食べたい、良い家に住みたい…

戦後から1970年代にかけて、貧しい環境から裕福になっていった時代に生きた人たちの欲求に基づいているのです。


でも私は、比較的裕福になった後の世代(1980年代生まれ)。
生まれた時から衣食住が満たされている状態で育っていて、強烈な執着が生まれにくい。
だから、お金や出世にモチベーションを感じにくい、という説明でした。

1980年代以降に生まれた世代は「ミレニアル世代」と言われるそうで、終戦直後に生まれた世代とは、仕事や人生に対するモチベーションが大きく異なるのです。

佐藤さんはFacebookのザッカーバーグの講演と合わせて、下記のように述べています。

ミレニアル世代は欠けているものがないので何をモチベーションに頑張ったら良いかがわからない。
ザッカーバーグは、欠けているものはないけれど人の手によって人工的に「意義」や「目的」を創り出そうと言っている。
あらゆるものが満たされた世界ではこの人生の意義や目的こそが逆に「価値」になりつつある。と。

もう、すっごく納得です。
だからこの本は心にグサグサ刺さって、ウンウンうなづきっぱなしだったのです。
でもオジサマ世代には理解されないんだろうなぁー。

既存にとらわれない

貨幣経済から価値経済へ、世の中が移行したとします。

この移行に自分がついていけるか?
思い込み、偏見、社会のしがらみに縛られていたら、取り残されることはすぐわかります。

「あるべき」「かくあらねばならない」などということは本当は存在しません。
人間はどんな空想も現実に変えることができ、どんな存在を目指すこともできる。

ありのままに物事を見て自由に想像すること、本当はできるのに、固定観念のせいでできなくなってしまっている。

ゼロベースで考えて行動することの重要性で、本書を締めくくられています。

自分の価値、ほとんどない画一的な人間であることは自覚しているけど、じゃあどうする?!がないんだよねぇ…と考えさせられた本でした。

とにかくわかったのは、価値がお金の価値を超える!ということ。
新しく価値経済になった世の中、見てみたいなー。
それまでに、自分の価値を上げる方法を考え、実行しないと!