メタップスの佐藤航陽さんによる、お金2.0という本にまつわる動画です。
本よりもブレイクダウンしてわかりやすい内容でした。
こちらはアカデミア会員ではない方も見られます!
まず本について。
起業家、思想家、哲学家と言われている佐藤さんが、6〜7年考えてきたことをまとめた本だそうです。
すなわち6〜7年前からこういうことを考えていた、ということ。早いっ!!
お金2.0が予測する未来: 価値の3分類
価値は3つに分けられるのだそう。
①有用性の価値
物欲を満たすための価値。
この価値の中で今果たしている人間の役割は、テクノロジーに奪われる可能性が高い。
②内面的な価値
いわゆるエンターテイメント。
役に立たないけど楽しませてくれるYouTuberやスポーツなど。
③社会的な価値
NPO、社会起業家など。
資本主義は①有用性の価値だけを見ていて、②内面的、③社会的な価値は無視しています。
現在では、ほしいものがなくなってきた、すなわち①有用性の価値 は満たされてきました。
このため、今後は物質的な価値から内面的・社会的な価値にシフトしていく、すなわち①から②③の価値へと移っていくのです。
社会の変化
あらゆる仕組みが分散化される
インターネットが普及した今、情報はあふれています。
つまり、従来のように中央管理者に情報を集める仕組みそのものは不要になります。
すると、働く人数そのものは減る方向、働き方も変わるのでは?という予想。
新しい働き方はどうなるか。
今の会社での働き方はベーシックインカムのように最低限の収入を得るための仕事。
そして上乗せで新しい働き方をする、という副業的働き方にシフトしていくのかも?
と予測されていました。
たしかに、人がやる仕事が減ると、今までの会社での拘束時間が短くなるから、時間が余りますよね。
その余剰時間で新しい働き方ができれば、社会も自分も活気が出ますね(^^)
正社員である必要がなくなる
収入源が複数化していくという予想に基づくと、仕事の依頼元である会社は、社員だけでなく色々な人へ仕事を依頼することができるようになります。
実力のある人は、いろんなところから受注を受けるようになる、ということです。
自分は何が得意なのか?を認識する、つまり自分の価値を自分で見出し、自分で価値を高める活動をする必要があります。
これ、今からやらないと遅いのかも…と思いました。
逆に実力のない人は、既存の枠組みにいた方がいいと思います…ということでした。
あなたはどっち側にいたいですか?!
国家は多層化する
今は世界200ヶ国弱の国々が存在していますが、国家の定義は領土です。
でも、領土がなくても、仮想通貨やトークンが普及したら、国家が名乗れるようになるのでは?と考えていらっしゃいました。
考えるスケールが多様すぎる…!
超巨大なコミュニティが国をまたいで発生して、仮想通貨でやりとりしていて、ひとりが複数のコミュニティに所属する…
地域、企業、趣味、宗教など、各層でそれぞれのトークンを持っている…
なんか、成立しちゃいそうですね。
世界模様
各国はどう移り変わるのか、予測というより可能性を考えていました。
共産主義の中国政府は、アメリカをひっくり返すためのテクノロジーを育てるかも?という、ありそうでなさそうでありそうな…
様々な側面からいろいろ考えてみることが大切なんですね、きっと。
資源のある国は資本に転換せず、資源を直接価値に変えてトークンを発行すれば、世界のパワーバランスが変わるのでは?と考えていました。
確かに価値があるものはお金ではなくトークンにした方が、価値を維持できそうですね。なるほど…
デジタルネイティブからトークンネイティブへ
デジタルネイティブはもう存在していますが、トークンネイティブ世代が出てきたら、どんな世界になるんだろう?という話し。
視線がガッツリと未来に向いていました。
トークンネイティブとは、円、ドル、…ではなくビットコインなどの仮想通貨が生まれた頃から染み付いている世代。
お金はさほど重要ではなく、自分で発行できるものだと思っている世代。
今もそうなりつつありますが、価値をお金以外に置く意識が強く染みついている世代。
いまのお金は価値が相対的に下がり、価値とは何か?を生まれながらに考えている…
既存の枠からはみ出た考え方や行動があふれてきそうで、おもしろそうですね!!
その世代ではない私、その前に何ができるかな…?!
これからの教育
教育とは、次世代を作る子供達が受けるもの。
これからは価値が価値を増す時代、考え方そのものを学ぶべきだと。
教育では、抜本的に学ぶべき対象を考え直すべきだとも。
いやこれ同意です。
世の中は変わってもほとんどの学校教育は化石のよう…。
何を学ぶべきか?真剣に考え直す時期はすでに来ていますね。
新しい経済を生き抜くために
新しい経済構造について行けるか行けないか、ついて行く気があるか、年代ごとに変わってきます。
佐藤さんは
・20代: 新しい経済にコミットする
・アラサー: 微妙
・40代以上: 逃げ切る
のがいいのかなぁ、と話していました。
世の中の経済構造は変わり切る前の現在、情熱を傾けられるものを探すことが大切。
そして、経済構造が変わる頃に大人になる今の子供には、今の価値観を押しつけず、価値観を多様化するのがいい。
自分の価値ってなんだろう?
新しい経済構造になって、ついていけるかな?
と不安になりつつ考えさせられました。