オンデーズ田中社長による、オンデーズ復興物語である破天荒フェニックスの読書レビュー。
前記事では、信頼関係の築き方について。
この記事ではマネジメントについて取り上げます。
目標はわかりやすく設定する
売上を伸ばすとは、店舗での売上を伸ばすこと。
田中社長が年間20億円分の売上を伸ばしたい!と考えたとき、それをそのままスタッフに言っても、実感がわかない。
それを細分化して落とし込んだのが田中社長。
オンデーズの場合、売上を年間20億円増やすには、スタッフ1人が毎日あともう一本売れば達成できる。
だから、田中社長は、これを目標として提示しました。
1人1本多く売ろう!と言われた方が、できる気がしますよね。
目標を実感として持てたら、具体的で細かな計画が立てられます。何時頃、あるいは何曜日に何本を、どうやれば売れるか?などです。
そしてその成功例を他店舗へ水平横展開させるわけです。
皆でオンデーズを盛り上げられる効果もあります。
全体目標を自分ごとにできる目標へと落とし込む。
そして社内全体で学び学ばれの好循環を作る。
田中社長のマネジメント上手なエピソードでした。
製造現場を訪れる
自社商品の開発、設計、製造は聖域となりがち。そこにも田中社長は自らの足で切り込みました。
当時の商品開発部の仕事は、めがね製造者の営業が持ってくる物から選んでいるだけでした。
その結果、販促費がたされる、売れ残りを売りつけられるという、いいことなしの状態。
つまり、商品開発部は製造者を訪ねていなかったのです。
自分が実際に働いていないと見過ごしてしまいそうな事実。これに気づける視点の鋭さも、さすがだなぁと思いました。
これを改革するために、田中社長は製造者を絞って大量仕入れにする方式に転換しました。
そして、製造者に出向き、打合せをする。
お客様への企画案、デザイン案、コンセプトをもって、すぐまた行く。
こんなことをされたら、断れませんよね。
真摯な気持ちを行動で示す。
やらなきゃと思っても、なかなかできないことです。
田中社長の名言
最後に、田中社長の数々の名言の中からこれぞ!というものだけを引用します。
自ら行動しよう
困ったり、悩んだりしていても、誰かが気付いてくれるのをじっと待っているだけではだめなんです。
自ら解決しようとして行動に移さなければ、誰も手を差し伸べてくれないし、その人も成長しない。
チャレンジしよう
男なら荒れる海を越えていけ。そして自分を試してみろ。広い大海原で思うがままに舵をとれ。迷子になればまた港に帰ってくればいい。
若いうちにしかできないことをやらなきゃダメだ。
何をしても非難される、自分を信じて全力を尽くす
社内がまとまらない時は「どっちでもいい、結果を出せば良いだけ」と開き直り、自分の決めた決断が上手くいくように全力を尽くすだけだ
問題は本質を掴む
「お金を産まない本社」にお金を掛けるのが間違いなのではなく、「お金を産めない本社」を作ってしまうことが問題の本質。
人生で賭けに出たい時、リーダーになった時、リーダーとして辛い時…人生の節目節目で読み返したい、人生の教科書と言っても過言ではない本でした。