前の記事では、AI時代に必要な能力、今の会社の体質について触れてきました。
この記事では、年代別の教育論を取り上げて、締めたいと思います。
NewsPicksアカデミア 亀山敬司×藤原和博 AI時代をどう生きるか
教育と一言に言っても、いろんな年代への教育があります。
藤原和博さんといえば教育、そこに会社を経営してきた亀山さんの意見も入って濃厚な教育論を聞けました。
20歳を過ぎると教育は無理
これ残念な感じですが、事実のようです…
上下関係の組み合わせや配置転換はできるので、これで対応するしかないそうです…
中学〜高校はスキルで差別化する
日本はまだまだ学歴社会が根強いですよね…
そんな中、中卒高卒でも大卒より活躍するには、教育で解決できる。
ずばり、大卒が時間を割けない仕事をやる、のだそうです!
営業、プログラム、データサイエンティスト…ひとつの分野に特化したスキルを持つ人材に育てる。
そして企業に派遣して収入を得る。
若いから勢いがあって、売り込みができる。
高校までで、会社としてほしい能力を大学へ行く代わりに直球で教えるのだそうです。
企業が育てたい人の学校を個別に作るのもアリだという話し。
今の派遣社員よりよっぽど魅力的!!
つまり、尖った人材になることが重要、ということですね。
子供: 情報編集力を育てる子育てとは
子供についてはかなり時間を割かれていました。
それだけ伸び代があるということですね!
いろいろお話しされていましたが、大きく分けると行動・導き・思考でした。
行動系
- 保守的にならない
- 思い切ったことをさせる
- いろいろさせる
導く系
- 逃げ道を作ってあげる
- 斜めの人間関係を作ってあげる
考えさせる系
- どう思う?どういう意見ある?と聞いて、発言する機会を作ってあげる
世の中すべてが教材 という藤原和博さんの教育論
藤原さんがご自身の子供たちにした教育がひとつ取り上げられていました。
家を建てる時、木造にして、大工さんに3回は子供に大工教室をやること、という内容で契約したそうです。
子供たちに見せたいから、木造にしたという話し。
これ、昔だったら自然とできていたことですよね。
近くの敷地に木造の家が建てていて、大工さんの休憩時間に話しかけて、子供達と大工さんのコミュニケーションがある。
でも今はマンション、工事現場状態で、近づけない。
失われた機会を、お子さんに与えたのではと思いました。
斜めの関係を作り、自己肯定感を高める
最近の日本の若者は自己肯定感が低い、と言われています。
その理由として、自己肯定感が低いのは、親子の縦関係が強すぎるからだと藤原さん。
だから、兄弟祖父母、近所の人、のような斜めの関係を作ってあげるのがいいそうです。
学校教育をどうすればいいか?
これ、かなり深いですよね。
そもそも文科省が教育指導要領を決めていて、学校は遵守する義務がある。
のかと思っていたら、校長が決められるんですって!!
そこで、校長がやるべきことは「やらないことを決める」こと。
その分の時間を、
- 地域の人と斜めの関係をつくる
- 正解が一つではないことを議論する に充てればよい、と。
時代は変わるのに教育は化石のように変わるない、これが現実。
上の世代の意識は変えられない、だから変えられるところから変えていきましょう!というメッセージでした。
子供はリスクか?
長袖から寄せられた質問の中に、
子供を持つのはリスクでしょうか?
今結婚したいとか子供欲しいと思わないのですが、変わっているでしょうか?
と言うのがありました。この質問にめちゃめちゃ共感したので、最後に取り上げます。
お答えとして、
結婚したり子供を作ると、人間として成長できる。
でもそのタイミングは人それぞれ、結婚したい!子供がほしい!と思ったらすればいい。
人間の大きさと豊富な経験を感じました。
人間は失敗したとき、挑戦したとき、難しい、試練のときに成長する。
子育ては難しいし失敗の連続なので、成長できる機会が山のようにあるから。
他人と暮らすと、違うモードを自分の中に持てるようになる。
例えば英語を話せるようになると、英語のように結論から述べるようになる、ということだそう。
タイミングというのは、
やりたいことをやったら、欲望が尽きるときが出てくる。これが結婚しどき
他人の達成が自分の充実になるときが子供持ちどき
だそうです。
その気持ちが湧いてくるまで、やりたいことを存分にやりましょう!!というメッセージでした。
一言一句が心にしみる対談でした。
今できることから変わってみよう!!