落合陽一さん「日本再興戦略」をテーマとしたNewsPicksイベントレポの続きです。
ここからは、寄せられた質問に対する解答を箇条書き方式で。
飲食業の未来
1万円以上のレストランは、アート。
それ以下は回転寿司化するのかなぁ、と。
ファストフードみたいな感じなのかな?
高いものは美味しいは成り立つけど、美味しいものは高いという考えは違う。
どうやったら美味しいものを安く食べるか?を考えた方がよい。
着眼点としては、移動や取り寄せの低コスト化。
今落合さんがやっている佐賀県のイカ。
佐賀県では超安く食べられるけど、東京に来ると高い。
なぜ高いのかと考えて、この観点が生まれたのだそうです。
逆に佐賀県のイカが不当に安いとも言えますが、輸送費用が高いのも事実。
物流改革で低コスト化、できるのでしょうか?!
日本のセキュア、品質保証は弱い
自動運転やブロックチェーンで問題が起こると強くなるのではないか、という見解。
たしかにそこが肝ですもの、必要に迫られて強化せざるを得ない状況になりそうですね。
問題発生を見据えて強化されるといいのですが、日本は先手を打てないのでしょうか…??
品質保証のコストは、ブロックチェーンで流通させれば解決できる、という話も出ました。
自動運転車の品質保証
自動運転車が壊れたら、修理か全交換か、どちらになると思いますか?という質問。
落合さんは、自動運転車が故障する部分は大量生産可能な電池とモーターだから、乗り換えちゃうのかな?と。
ただしこれはアメリカの場合。
アメリカは合理的に解決するから、だそう。
だから、日本人はちょっと違うと言うかもね〜という見解。
電気自動車が出てきたときにガソリン車の技術を捨てるのか問題について、言及されていました。
今の体制を1%保持するにはいくらかかるかを算出するのが重要で、それが維持できるかどうかの判断材料になる、とのお話しでした。
たしかに、技術蓄積をなくすのはもったいないですからね…!
東京オリンピックの盛り上げ方
オリンピックはパラリンピックを盛り上げた方がカッコいい、というのが落合さんの意見。
羽生結弦やボルトはアート。
パラリンピックは人類が向かう方向。だというのです。
アートという見方、人類が向かう方向という大きな指針、観点が違いました…
貧富の差は広がる?
今後AIが発達したら、AIを使いこなす人とAIにより職を失う人の両極化する。
その結果、貧富の差は広がる、というのはよく言われています。
落合さんはさらに付け加えて、
・国の富が増えれば豊かになる。
・財政政策と金融政策の間のポリシーミックス政策が取れれば、2つの政策で達成できなかったものができる。
その結果として、貧しいところに直接還元できる方策が取れる。
だから、貧富の差は吸収できる。
との見解をお持ちでした。
私も国が豊かになれば貧しい層を救えるとおもっていましたが、ポリシーミックスまでは考えつきませんでした。
というかそもそもポリシーミックスという言葉を知らなかった…
思考は教養につながっている、という具体例に直面しました…
子供の好奇心を止めない
子育てについて。
子供は好奇心の塊だけど、大人のダメ!やルールに縛られると、均質化した人間になってしまう。
落合さんの息子さんはガラステーブルを叩くのが大好きだそうですが、やめさせないそうです。
ガラスが割れたら危ないから、やめなさい!と言ってしまいがち。
ガラスが割れて怪我するリスクより、好奇心の芽を摘むリスクの方がはるかに高い。
怪我は治るけど、摘まれた芽は生えてこない。
もちろん命に関わることはダメですが、好奇心を殺さない育て方を第一に優先されていました。
教養を深めるために、アップデートされないことを学ぶ
クラシック音楽はアップデートを繰り返しているけど、変化していないこともある。
クラシックから、守られているのは何か?を考えてみるといいそうです。
例えばオーケストラだったら、楽器配置は変わっていない。すなわち守るべきもの。
日本なら和歌とか、万葉集、枕草子あたりを読むといいらしいです。うーーーむ。。。
建設業の課題
ビム: ビルディングインフォメーションモデリングで現場での機械作業までひも付けられていないこと。
ディープラーニングでできるようになるのでは?
だそうです。。。
ちなみにMicrosoftはメールで会議を送ると、自動的に会議室が予約されるそうです。
最初の1アクションだけを人間がやり、その後の付帯作業すべてを自動的にやってくれるようになるようです。
エネルギー業界でやるべきこと
これ即答でした。
- マイニング
- 送電コストを抑える
- 原発の放射能に耐えられる半導体を作る
東京電力に近いところに電力を食う産業を集めれば、送電コストが下がるでしょ?と。
合理的。
ぱっと出てくるのも、落合さんのすごいところです…
看護師の新しいビジネス
看護師さんからの質問に対して、退院後のケア方法のレクチャーがあればいいですね、と。
入院中は手厚い看護をしてもらえるけど、退院後はポイっとされますよね。
だから、退院後はどうすればいいか、本人やご家族に教えるビジネスがいいのでは、と。
そもそも学校の保健体育の時間のように介護や看護の授業が必要、という話しも。
子育てだって習ってないから手探りだし、ある日突然手探りでやらないといけないことを、学校教育で扱えたら、ハードルが下がりそうですね!
病院が学術的になるとおもしろいという意見も出ましたが、それは予防医学じゃないの?というお答え。
予防医学、進むと国が支払う医療費も軽くなるし、国民の健康寿命は延びるし、いいことずくめですね!!
まだまだ続くので、今日は一旦ここまで。
続きますー!